委員会、グループ、クラブに関するガイド

2016年10月31日

世界の政治指導者や代表は、様々な議論の場や機関を通し、国際通貨基金(IMF)の活動を形作ります。世界の金融市場や各国での出来事に対する世界レベルでの協調対応の中心にあるIMFにとり、これらグループによる活動の内容やあり方を理解することは重要です。

国際通貨金融委員会

合同開発委員会

G7(先進7カ国グループ)

G10(先進10カ国グループ)

G15(途上国15カ国グループ)

G20(20カ国・地域)

G24(24カ国グループ)

G77(77カ国グループ)

金融安定理事会

債権国クラブ

アーカイブ:

G5(先進5カ国グループ)

G22(22カ国グループ)

G33(33カ国グループ)

国際通貨金融委員会

国際通貨金融委員会(IMFC)は、国際通貨・金融システムの監督・管理に関し、システムに混乱を引き起こしかねない顕在化しつつある事象への対応策を含めて、IMFの総務会へ助言および報告を行います。また、理事会によるIMF協定の改正案を協議し、総務会の関心事を含めたその他の関連事項について助言を行います。IMFCには公式な意思決定権がありませんが、実際にはIMFの作業や方針に戦略的な方向性を与える鍵となっています。

通常IMFCは、世銀・IMF年次総会と、春季会合の開催時に開かれます。それぞれの会合では、専務理事が作成する課題・計画の草案を理事会で協議してからIMFC議長が承認し、これを会合でIMFCが正式に採択します。会合の終了時には、見解をまとめたコミュニケ(声明)を発表します。コミュニケは、次回の春季会合あるいは年次総会までの向こう半年間のIMFのワークプログラムの指針となります。

IMFCの規模と構成は、理事会の規模と構成を反映しています。中央銀行総裁または大臣級の24名の委員がIMFCを構成しています。委員は、IMFの189加盟国の総務から選出されます。すなわち、理事を任命した各加盟国・選任した各加盟国グループがIMFCの委員を任命します。現在IMFC議長は、2015年3月に選出されたメキシコ中央銀行総裁の アグスティン•カルステンス 氏が務めています。IMFCは、議長の選出を含めてコンセンサス方式を採用しています。2007年以降に選出されたIMFC議長の任期は3年となっていますが、現在任期についての正式な規定はありません。世界銀行を含む複数の国際機関が、IMFCの会合にオブザーバーとして参加します。

IMFC 委員

現メンバーの国籍:

メキシコ(議長)

アルジェリア

アルゼンチン

オーストラリア

ブラジル

ブルキナファソ

カナダ

中国

デンマーク

フランス

ドイツ

インド

イタリア

日本

マレーシア

オランダ

ロシア

サウジアラビア

南アフリカ

スペイン

スイス

トルコ

アラブ首長国連邦

英国

米国

合同開発委員会

合同開発委員会 として知られている「発展途上国への実質的資源の移転に関する世界銀行および国際通貨基金総務会の大臣級合同委員会」は、開発に関連する重要事項、および途上国の経済発展を促すうえで不可欠な財源について、IMFと世銀の総務会へ助言を行うことを目的に、1974年10月に設置されました。合同開発委員会は通常年に2度、IMFCの会合に引き続き開催されます。

委員会は、IMFと世銀の全加盟国を代表する25名より構成されます(通常は、財務或いは開発担当大臣)。現在、議長は、インドネシアの
スリ・ムリヤニ・インドラワティ財務大臣が務めています。

合同開発委員会 委員

インドネシア(議長)

アルゼンチン

オーストラリア

バーレーン

ベルギー

ブラジル

カナダ

中国

コートジボワール


フランス

ドイツ

アイスランド

インド

イタリア

日本

メキシコ

モロッコ

オランダ


ポーランド

ロシア

サウジアラビア

南アフリカ

スイス

タイ

英国

米国

ザンビア


先進 7 カ国グループ

先進7カ国グループ(G7)は、1975年に最初の年次経済サミットを開催しました(元首・政府のトップレベル)。財務大臣・中央銀行総裁レベルでは、1986年~1987年にかけ、特に、G5とカナダの合意に続きG7が承認した1987年2月のルーブル合意の後に、主要な政策協調グループとしてG5をG7が引き継ぎました。1987年以降、G7の財務相・中央銀行総裁は、世界経済の動向の監視および経済政策の評価のため、少なくとも年に2度会合を開いています。IMF専務理事は、通常招待ベースで、G7財務相・中央銀行総裁のサーベイランスに関する協議に参加します。G7は主要先進国間の経済および金融の協議の場としての役割を引き続き果たしています。

G7 参加国

カナダ

日本

フランス

英国

ドイツ

米国

イタリア

先進 10 カ国グループ

先進10カ国グループ(G10)は、一般借入取極(GAB) への参加に同意した国々を示します。GABとは、IMFの財源が、加盟国のニーズを下回ると推定される場合に発動することができる、補完的な借入取極です。GABは、IMFの加盟8カ国政府(ベルギー、カナダ、フランス、イタリア、日本、オランダ、英国、米国)および2加盟国の中央銀行(ドイツ、スウェーデン)が、参加国(特定の状況では、非参加国も含む)によるIMF資金引き出しのための財源を整えるとした合意を受け、1962年に締結されました。1964年にG10は、当時IMF非加盟国であったスイスの参加により強化されました。しかし、名称はG10に据え置かれています。結成当初より、G10は、1969年の特別引出権(SDR)の創設につながった報告書を発表するなど、IMFとの関与を拡大しました。また、 ブレトンウッズ体制の崩壊 の後の1971年12月のスミソニアン合意につながった協議の場でもありました。国際決済銀行(BIS)、欧州委員会、IMF、およびOECDはG10の活動の公式なオブザーバーを務める国際機関です。

G10 参加国

ベルギー

オランダ

カナダ

スウェーデン

フランス

スイス

ドイツ

英国

イタリア

米国

日本

途上国 15 カ国グループ

途上国15カ国グループ (G15)は、1989年9月、当時のユーゴスラビア・ベオグラードで開催された第9回非同盟諸国首脳会議で結成されました。更なる成長と繁栄の実現という共通の目標のもと、投資、貿易、技術の分野での途上国間の協力を重視する、ラテンアメリカ、アフリカおよびアジアの各国が集っています。G15の参加国は、以降17カ国まで拡大しましたが、名称に変更はありません。

G15 参加国

アルジェリア

インドネシア

ナイジェリア

アルゼンチン

イラン

セネガル

ブラジル

ジャマイカ

スリランカ

チリ

エジプト

インド

ケニア

マレーシア

メキシコ

ベネズエラ

ジンバブエ


20 カ国・地域

主要先進・新興市場国・地域からなるグループである20カ国・地域 (G20) は、1990年代後半に生じた金融危機を受け、参加国間の政策協調を強化し、金融安定を促進し、国際金融アーキテクチャーを近代化することを目的として1999年に結成されました。

2008年に世界金融危機が勃発する前、G20財務大臣・中央銀行総裁会議が開催され、国際金融部門・金融政策、国際金融機関の改革、および経済を取りまく問題について協議しました。2008年11月には、G20元首および政府首脳が集まって初のG20首脳会合が開催されました。2009年4月と9月に2回の首脳会合を開催する過程で、G20は世界経済問題を巡って一段と積極的な役割を担うようになり、最終的に、2009年のピッツバーグ・サミットでG20首脳が、G20を「我々の国際経済協力に関する第一のフォーラム」として指定するに至りました。IMFは、特に世界経済成長と国際通貨・金融の安定性に関連する問題について、G20と密接に協力しています。IMFの作業は、ほとんどの場合G20の協議の中心となっており(その逆も同様)、G20参加国間で達した同意は、IMFにおいて法的地位や拘束力がないものの、IMFの意志決定プロセスで考慮されます。

G20の構成メンバーは、G7およびその他の主要12カ国の元首および政府首脳、財務大臣および中央銀行総裁、議長国(交代制)が代表する欧州連合(EU)、並びに欧州中央銀行(ECB)です。世界経済の協議の場であるG20と諸機関の連携を確保すべく、IMF専務理事、世界銀行総裁、IMFCおよび合同開発委員会の議長も、G20の会議に職権上の資格において参加します。2016年は中国が議長国となっており、2017年はドイツがその任を務めます。

G20 メンバー

アルゼンチン

フランス

日本

南アフリカ

オーストラリア

ドイツ

韓国

トルコ

ブラジル

インド

メキシコ

英国

カナダ

インドネシア

ロシア

米国

中国

イタリア

サウジアラビア

欧州連合

24 カ国グループ

24カ国グループ (G24)は、当初はG77の一部でしたが、国際通貨・開発金融関連事項に関する新興市場国・途上国の立場を調整し、なかでもブレトンウッズ組織であるIMFと世界銀行のIMFCや合同開発委員会の会議で、各国の利益を確実かつ適切に代表することを目的に1971年に結成されました。「国際通貨及び開発案件に関する24カ国政府間グループ」を正式名称とするこのグループは、IMF関連機関ではありませんが、IMFが事務局の業務を行っています。G24参加国の大臣は通常年に2度、IMFCと合同開発委員会が開かれる前に会合を開きます。G24参加国は厳格に24カ国に限定されていますが、G77 に参加するあらゆる途上国が協議にオブザーバーとして参加することができます。中国は1981年より「特別招待国」として参加しています。G24の現在の議長は、コロンビアのマウリシオ・カルデナス・サンタ・マリア財務・公債大臣が務めています。

G24 参加国

アルジェリア

エチオピア

レバノン

スリランカ

アルゼンチン

ガボン

メキシコ

シリア

ブラジル

ガーナ

ナイジェリア

トリニダード・トバコ

コロンビア

グアテマラ

パキスタン

ベネズエラ

コンゴ民主共和国

インド

ペルー

コートジボワール

イラン

フィリピン

エジプト

南アフリカ

77 カ国グループ

1964年6月15日、ジュネーブでの第1回国連貿易開発会議(UNCTAD)の終了時に「77開発途上国共同宣言」が採択され、77カ国グループ (G77)が結成されました。これは、参加国全体の経済面での利益を明確に示しかつ促進するとともに、国連システムにおける世界経済の主要事項全般を巡る合同交渉能力の強化を図ったものです。 G77参加国は132カ国まで拡大しましたが、その歴史的意義を踏まえ名称は据え置かれています。議長国は、地域ベースで交代制となっており(アフリカ、アジア、ラテンアメリカ、およびカリブ海諸国)、任期は1年です。2016年の議長国はタイです。

G77 参加国

アフガニスタン

ジブチ

リビア

サントメ・プリンシペ

アルジェリア

ドミニカ

マダガスカル

サウジアラビア

アンゴラ

ドミニカ共和国

マラウイ

セネガル

アンティグア・バーブーダ

エクアドル

マレーシア

セーシェル

アルゼンチン

エジプト

モルディブ

シエラレオネ

バハマ

エルサルバドル

マリ

シンガポール

バーレーン

赤道ギニア

マーシャル諸島

ソロモン諸島

バングラデシュ

エリトリア

モーリタニア

ソマリア

バルバドス

エチオピア

モーリシャス

南アフリカ

ベリーズ

フィジー

ミクロネシア

南スーダン

ベナン

ガボン

モンゴル

スリランカ

ブータン

ガンビア

モロッコ

スーダン

ボリビア

ガーナ

モザンビーク

スリナム

ボスニア・ヘルツェゴビナ

グレナダ
グアテマラ

ミャンマー

ナミビア

スワジランド
シリア

ボツワナ

ギニア

ナウル

タジキスタン

ブラジル

ギニアビサウ

ネパール

タンザニア

ブルネイ

ガイアナ

ニカラグア

タイ

ブルキナファソ

ハイチ

ニジェール

東ティモール

ブルンジ

ホンジュラス

ナイジェリア

トーゴ

カンボジア

インド

オマーン

トンガ

カメルーン

インドネシア

パキスタン

トリニダード・トバコ

カーボヴェルデ

イラン

パレスチナ

チュニジア

中央アフリカ

イラク

パナマ

トルクメニスタン

チャド

ジャマイカ

パプアニューギニア

ウガンダ

チリ

ヨルダン

パラグアイ

アラブ首長国連邦

中国

ケニア

ペルー

ウルグアイ

コロンビア

北朝鮮

フィリピン

バヌアツ

コモロ

キリバス

カタール

ベネズエラ

コンゴ民主共和国

クウェート

ルワンダ

ベトナム

コンゴ共和国

ラオス

セントクリストファー・ネーヴィス

イエメン

コスタリカ

レバノン
セントルシア
ザンビア
 コートジボワール
レソト
 セントビンセント及びグレナディーン諸島
 ジンバブエ
 キューバ
リベリア   サモア
 

金融安定理事会

2009年4月G20首脳は、金融市場のサーベイランスを強化するとして、金融安定化フォーラム(FSF)の拡大を決定、新たに金融安定理事会 (FSB)が誕生しました。全G20参加国、香港特別行政区、シンガポール、スペイン、欧州委員会(EC)などがメンバーになっています。

FSBは、金融市場の機能の改善を支えるとともに、金融の安定性維持の責任当局間の情報の共有と国際協力の強化を通し、システミックリスクの低減を図ることを目的としています。

FSF は、1999年4月14日のIMFの本部での初会合の後、半年に1度会合を開いていました。1999年9月にIMFCのオブザーバーとなりました。

FSBの議長は、カナダ銀行の総裁を務め、2013年7月1日からはイングランド銀行の総裁を務めるマーク・カーニー氏です。FSBは、総会、諮問委員会、および必要に応じたその他の委員会やサブグループに加え、スイスのバーゼルにある事務局から成っており、総会がFSBの意思決定機関としての機能を果たします。総会には、メンバー国の財務省、中央銀行、監督当局の長、主な基準設定機関や中央銀行の委員会の議長、および国際金融機関(国際決済銀行、国際通貨基金、経済協力開発機構、世界銀行)の上級代表が参加します。諮問委員会は、次回総会までの間、FSBが決定した方針を維持すべく業務に関する指針を示します。諮問委員会の構成は議長の提案を基に、総会で決定します。総会は、必要に応じ常設委員会および作業部会を設置することができます。

金融安定理事会メンバー

議長 (1)

メンバー国・地域 (25)

国際金融機関  (4)

国際基準設定機関及びその他の機関 (6)

債権国クラブ

パリ・クラブ

パリ・クラブ 返済困難に直面している債務国のための、協調的かつ持続的な解決策を検討する、先進国を中心とした公的債権国の非公式グループです。パリ・クラブ参加債権国は、定められた期間または設定日から債務返済の繰延あるいは削減の形で債務国に対して債務救済措置をとっています。同クラブには法的根拠はありませんが、参加国は債務の繰延に関する協調的な合意を迅速かつ効果的に実現するための、一連の規則および原則に合意します。この任意的な団体は、アルゼンチンが公的債権国とのパリでの会合に合意した1956年に結成されました。以降今日に至るまで、パリ・クラブと関連アドホックグループは、90の債務国を対象に433の取極を締結してきました。通常、繰延合意資格を得るにあたり、債務国がIMF支援プログラムを実施している必要があることから、パリ・クラブとIMFは幅広い交流を持っています。

これまでに設置されたグループ

時間の経過とともに、委員会やグループ、クラブのなかには、変化を遂げたり他に引き継がれたものもあります。以下はその例です。

先進 5 カ国グループ

主要先進国からなる先進5カ国グループ(G5) は、フランス、ドイツ、日本、英国、および米国の経済政策の連携を図るべく、1970年代半ばに結成されましたこれらの国々の通貨がSDR を構成されました。G5は、1985年9月のプラザ合意まで、主要先進国間の主たる政策協調グループとしての役割を果たしていました。G5は後にG7 となりました。

22 カ国グループ

1997年11月のバンクーバーでのAPEC会合において、クリントン大統領とAPEC諸国首脳は、22カ国グループ(別名「ウィラード・グループ」)の暫定ベースでの結成を発表しました。これは、国際金融システムのアーキテクチャーの改革を推進する、財務相および中央銀行総裁会議の開催の合意を受けたものです。G22の構成メンバーは、G7先進国 プラス15カ国(アルゼンチン、オーストラリア、ブラジル、中国、香港特別行政区、インド、インドネシア、韓国、マレーシア、メキシコ、ポーランド、ロシア、シンガポール、南アフリカ、タイ)の財務相および中央銀行総裁でした。1998年4月16日、G22初の会合がワシントンDCで開かれ、国際金融システムの安定性および世界の資本市場の効果的な機能に関する事項について検証しました。G22はまずG33に、その後G20へと変化しました。

33 カ国グループ

1999年はじめにG22を引き継いだ33カ国グループ(G33)は、その年の後半にG20へと姿を変えました。G7の財務相および中央銀行総裁の主導で、国際金融制度に関するG33
セミナーが複数回開催されました。 初の会合は、1999年3月11日、ボンでドイツをホスト国に開催されました。

G33は、アルゼンチン、オーストラリア、ベルギー、ブラジル、カナダ、チリ、中国、コートジボワール、エジプト、フランス、ドイツ、香港特別行政区、インド、インドネシア、イタリア、日本、韓国、マレーシア、メキシコ、モロッコ、オランダ、ポーランド、ロシア、サウジアラビア、シンガポール、南アフリカ、スペイン、スウェーデン、スイス、タイ、トルコ、英国、米国の、財務相および中央銀行総裁で構成されていました。

セントビンセント及びグレナディーン諸