IMF専務理事、脆弱な国が直面する長期的な課題への取り組みを支援する「強靭性・持続可能性トラスト(RST)」の運用開始を発表

2022年10月12日

ワシントン DC : 国際通貨基金(IMF)のクリスタリナ・ゲオルギエバ専務理事は本日、以下の声明を発表した。

「新たに設けた強靭性・持続可能性トラスト(RST)の運用を開始したことを発表でき、嬉しく思います。本日私は、これまでの資金調達活動が奏功しRSTを通じて融資し始めることができる旨を理事会に通知しました。私たちは約束をし、約束を果たしました。前例のない課題に直面する中、加盟国が協調し、一丸となって行動したことを非常にありがたく感じます。

世界はここ3年未満で、ショックに次ぐショックに見舞われてきました。まず、新型コロナウイルスのパンデミックがありました。次にロシアのウクライナ侵攻と、それに続く生活費の危機です。そして、これらの危機に対応する間、気候変動の危機に一時停止ボタンはありません。

低コストの長期融資を提供する制度としてIMFで初めてのRSTは、官民双方の資金を活かし、気候変動やパンデミックなどの構造的な課題を抱える加盟国が、長期的に経済・金融の安定性を維持できるように強靭性を構築する取り組みを支えます。

加盟国の強力な支援を得て、2022年のIMF・世界銀行年次総会の時期までにRSTの運用を開始するという国際通貨金融委員会(IMFC)と主要20か国・地域の野心的な目標を達成することができました。これにより理事会は、強靭性・持続可能性ファシリティ(RSF)の下での取極に対する加盟国による要請を承認し始めることができます。向こう数か月間にわたり、初期の要請を理事会で協議することを楽しみしています。

IMFの理事会は2022年4月にRSTの設立を承認しました。IMFの融資ツールキットにおいてRSTは、 一般資金勘定 貧困削減・成長トラスト に次ぐ第3の柱を形成し、20 年の返済期間と10.5年の猶予期間を設けた融資を提供します。IMF加盟国の約4分の3を占める低中所得国が融資対象となります。昨年に6,500億ドルのSDR配分が実行されたことを踏まえて、RSTは経済力がある国からニーズが切迫した国にリソースを振り向けてSDR配分のインパクトを増幅させる狙いがあります。

RSTに充てる資金の第1弾となる153億SDR(200億米ドル)を提供したオーストラリアとカナダ、中国、ドイツ、日本、スペインに心から感謝します。

RSTの資金第1弾は、13か国が誓約している290億SDR(370億米ドル)の半分超です。各国が国内の手続きを完了するにつれ、2023年初めにさらなる拠出金が集まる見込みで、向こう数年間、RSF取極の需要を満たすためにRSTの基盤を固めることができます。徐々に他の国も誓約する見込みです。IMFは拠出国の数を増やし、RSTに十分な資金が備わっているよう資金調達を続けます。

需要の面では、RSTを通じた借り入れに対する各国の関心が高く、嬉しく思います。すでに、さまざまな国と、気候政策についての協議が進展しています。IMFはこの新たなツールの初期段階において経験を積んでおり、ここから得た教訓を活かすことで今後、さらに広範囲にわたる適格国が恩恵を受けることとなります。

また、他の国際機関と協力し、パンデミックの備える政策を支援するRSTの融資の準備も進めています」。

IMF強靭性・持続可能性トラスト

強靭性・持続可能性トラスト「よくある質問」(imf.org)

強靭性・持続可能性ファシリティ(RSF)(imf.org)

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