協調と改革によって進むソブリン債務再編プロセスの改善
IMF Blog, June 26, 2024
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- 協調と改革によって進むソブリン債務再編プロセスの改善
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- Authors: Ceyla Pazarbasioglu
- Published: June 26, 2024
概要と重要性
- 合意形成のスピードが速まり、各国と投資家にとっての不確実性が低下している。
- 債務返済コストの増大が低・中所得国に重大な課題を突きつけており、依然として脆弱性が残っている。
- 再編は遅れるほど調整が困難となり、債務者と債権者双方のコストが増大するため、できる限り迅速である必要がある。
共通枠組み(Common Framework)の進展
- 共通枠組みは、必要に応じて債権国を集めて債務再編を行いやすくするもので、成果を上げ始めている。
- IMFの事務レベルの合意から、プログラム承認に必要な公的債権者による資金保証の提供までの時間が短縮された。
- 具体例:
- ガーナに関する合意はこれらのステップを踏むのに5か月を要した(2021年のチャドと2022年のザンビアについてかかった時間の約半分)。
- エチオピアに関する交渉はさらに早まり、通例の2~3か月に近づく可能性が高い。
- 非伝統的な公的債権者(中国、インド、サウジアラビア等)との協力経験が進展を後押しした。
- 共通枠組み外での新興市場国向け再編の加速も見られ、スリランカのケースは2021年のスリナム向けのプロセスより迅速であった。
グローバル・ソブリン債務ラウンドテーブル(GSDR)の効果
- IMF、世界銀行、G20議長国が設立したGSDRは、技術的論点での意見の相違を克服する助けとなっている。
- 債権者間の措置の同等性、情報共有、プロセス、タイムラインなどで進展が見られる。
- これらの議論は進行中の再編案件を加速させ、将来に向けた基礎を築いている。
IMFによる債務政策改革
- IMF理事会は4月に大幅な債務政策改革を採択した。
- 改革の効果:
- 事務レベルの合意から2~3か月以内にIMFプログラムの承認を可能にするツールを提供する。
- 債権者間の調整の問題が存在する場合に進行の助けとなるセーフガード等が含まれる。
- プログラムの基本承認は、資金保証が具体化次第、支払実行を可能にする。
- 資金保証の実現に関する新たな手続きが導入され、長期的により大きな柔軟性がもたらされる。
- IMFは債権者の行動や約束履行の履歴を考慮して「信頼性のある公的債権者プロセス」の評価を行うことになる。
- 透明性向上と再編に関与する利害関係者への適時情報共有を促進する。
現状のリスク評価と統計的状況
- ソブリン・デフォルトと包括的な債務救済の要請は2021~2022年以降徐々に減少している。
- 目立った要請は、1年以上前のガーナの事例が最後となっている。
- 市場動向:
- 今年初めに低所得国に対して再び門戸が開き、ベナン、コートジボワール、ケニア、セネガルが外国人投資家から資金を調達している。
- 新興国債券のスプレッドはパンデミック前の水準に戻っている。
- 脆弱性の指標:
- 約15%の新興市場国についてはスプレッドがディストレスト水準にある。
- 低所得国では今後2年間に毎年約600億ドルの対外債務の借り換えが依然必要になる。
- これは、2020年までの10年間の平均の約3倍に当たる。
- 低所得国の約15%が過剰債務に陥っており、さらに40%が過剰債務に陥る高いリスクを抱えている。
次のステップと政策提言
- GSDRは引き続き、公的および民間の債権者のプロセスを同時並行で進める方法、流動性の課題への対処の仕方など未解決の重要課題に取り組む。
- 取り得る手段の例:
- 協調的な流動性支援のための共通枠組みの活用
- 債務スワップや買い戻しといった流動性管理オペレーション
- リスク共有手段を含む新規流入の支援方法
- IMFの施策:
- IMFは自らの政策をソブリン債務ハンドブックにまとめ、今年中に公表する予定である。
- 世界銀行と共同で、低所得向けの債務持続可能性枠組みの見直しを行っている。
- 流動性逼迫の緩和について:
- 借入国は経済成長と歳入拡大を通じて債務を持続可能な軌道に戻しつつ開発や気候関連支出の余地を作る必要がある。
- 公的債権者はより多くの低コスト資金、とりわけ無償資金の動員を検討すべきである。
- IMFは譲許的融資の見直し等を通じて適切な資金を提供していく。
- 近日公開予定のブログでは、借入負担の軽減と流動性逼迫の緩和のために国際社会がどのように協力を継続すべきかを詳述する予定である。
出典: IMF ウェブページ「協調と改革によって進むソブリン債務再編プロセスの改善」
Content in this bundle
- Global Sovereign Debt Roundtable — Compendium of GSDR Common Understanding on Technical Issues
- EXECUTIVE SUMMARY — Staff Guidance Note on Information Sharing in the Context of Sovereign Debt Restructurings