短期流動性枠(SLL)
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- Published: August 9, 2023
概要・目的
- 短期流動性枠(SLL)は、政策枠組みやファンダメンタルズが非常に強固である加盟国を対象に、国際収支面の困難をもたらす外的なショックの結果、大規模でない流動性を短期的に必要としうる場合に利用できる流動性の安全策である。
- SLLはショックがより深刻な危機へと発展し、他の国への波及効果が生じるリスクを最小化することを目指している。
適格国(資格基準)
- 以下を満たすことが必要である:
- 非常に強力な政策を導入した持続的な実績、または強力な政策を導入している最中であり、今後もそのような政策を維持するというコミットメントを示している。
- 直近の4条協議で政策についての評価が良かったことに加え、以下の基準:
- サステナブルな対外ポジション
- 民間フローが支配的な資本勘定のポジション
- 有利な条件で、国際資本市場への安定的・独立的なアクセスを有してきた実績
- 比較的余裕のある外貨準備ポジション
- 持続可能な公的債務のポジションなどの健全な財政
- 健全な金融および為替政策枠組みの下で、低く安定したインフレ
- 金融システムが健全で、同システムの安定を脅かすような支払い能力上の問題がないこと
- 効果的な金融部門の監督
- データの完全性と透明性
- 上記の基準は、柔軟与信枠 (FCL) と同じであり、関連する国際収支上のニーズの要件が満たされている場合、FCLからSLLへの移行や両制度の並行利用が円滑に進められる。
コンディショナリティ(条件)
- SLL適格性により政策枠組みが強固であることが証明されるため、事後の(「プログラム」)条件はない。
- 承認のための手続きはふたつの選択肢がある:
- (i) IMF理事会が対象国にSLLを提案する。承諾の条件として、当局が2週間以内に署名をした書面によるコミュニケーションにより承諾することが必要。
- (ii) 対象国がスタッフレポートに添付された書面によるコミュニケーションを通じて、SLLを要請する。SLL取極は、理事会による要請の承認を受けて有効となる。
- 一定の要件が満たされる場合、文書によるコミュニケーションを条件に、中央銀行のみが署名者となることもできる。
審査手順
- 審査手順に関する詳細な説明が示されている(本文に手続きの選択肢と承認要件が記載されている)。
条件(返済期間・金利・手数料等)
- 金利・料金の構成:
- 融資金利は以下によって構成:
- 市場で決定される特別引出権(SDR)の金利(下限は5ベーシスポイント)とマージン(現在は100ベーシスポイント)、これらを合わせて基本金利となる。
- 上乗せ金利。これは融資残高の金額と融資期間に基づいて計算される。
- 各国のクォータの187.5%を超える融資残高については、200ベーシスポイントの上乗せ金利を適用する。
- 融資残高が3年後もクォータの187.5%を超えている場合は、この上乗せ金利は300ベーシスポイントに上昇する。
- 上乗せ金利の目的は、多額のIMF資金の長期間使用を抑制するためである。
- 契約手数料:返金不可の8ベーシスポイント(bps)。
- サービス料:21bps。
- SLLのプログラムを2回利用する場合、料金は利用枠の規模が同水準のFCLの料金に匹敵する。
利用形態と並行利用
- リボルビング式で利用できる制度であり、個々の融資取極めの中で、また複数の融資取極めをまたいで、全額もしくは一部の買い入れと買い戻しを繰り返すことができる。
- 加盟国は買い戻しを行うことで、承認された利用上限額まで再び買い入れすることができる。
- 加盟国が資格を維持し、特別な国際収支上のニーズがある限り、これに続く取極が承認される可能性がある。
- 外的リスクおよび潜在的な国際収支上のニーズの性質と規模によって正当性が示される場合は、FCL(同じ適格性基準を適用)との並行利用が認められる。
Content in this bundle
- PurposeThe Short-term Liquidity Line
- PurposeThe Short-term Liquidity Line
References