2023年年次総会における専務理事本会議演説
IMF News, October 13, 2023
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- Published: October 13, 2023
1. はじめに
- 開会挨拶、被災者と紛争被害者への哀悼と連帯表明。
- マラケシュ開催の意義:年次総会がアラブ世界で20年ぶり、アフリカ大陸で50年ぶりに開催。
2. 過去50年のストーリー(回顧)
- 人口と経済の変化:
- 世界人口は「40億人から80億人へ」と倍増。
- 世界の一人当たりのGDPは1973年以降「倍以上」に増加。
- IMF加盟国数は「125か国から190か国」へ増加。
- 技術、医療、教育での躍進と、その恩恵を受けられなかった多数の存在。
- 主要ショックの歴史的列挙: 1970年代のオイルショック、ラテンアメリカ債務危機、アジア金融危機、世界金融危機、ここ3年間のパンデミック・欧州での戦争・生活費高騰。
3. 次の50年のシナリオ(AIによる試論)
- AIの想定する2073年像(スピーチ内の再生テキスト/音声より要旨):
- 再生可能エネルギーとAI主導産業が推進力となる持続可能な繁栄。
- 宇宙探査による新たな経済フロンティア。
- 強化されたグローバル接続性が仕事のダイナミクスを変化。
- デジタル通貨の普及、経済的包摂、革命的医療、文化融合。
- 注記: これらは「推論」であり、現実はサプライズをもたらす可能性がある。
4. 難しい出発点(現状評価)
- 成長と回復の状況:
- 現在の成長率は「3%」で、パンデミック前の20年間の平均を大きく下回る。
- 中期的な成長見通しは過去数十年で最低水準。
- ショックの「後遺症」が国によって大きく異なる点を強調。新興市場国・発展途上国が最も打撃を受けている。
- 地域的課題: 分断化、気候変動、脆弱性により多くの国が限界に到達。アフリカは世界で最も若い人口を抱え、所得格差縮小と雇用創出が次の50年の重要課題。
5. 次の50年のためにより良いストーリーを描く(行動指針)
- 二つの主要行動カテゴリ:
1. 強い経済基盤への投資
- 中期的成長が低迷する環境下での正しい政策と改革の不可欠性。
- 物価の安定(インフレとの闘い)を最重要課題と規定。
- 金融安定性確保の必要性と「強い監督体制」。
- 慎重な財政政策:パンデミック前水準を上回る財政赤字・債務への対応。支出優先順位付けと中期的財政枠組みによる財政余力再構築。
- 変革的改革(ガバナンス向上、規制合理化、貿易促進、資本アクセス改善、女性の労働参加率向上)が中期成長を後押し。
- 正しい改革パッケージにより、産出量水準が「4年間で最大8%」押し上げられる可能性。
- 人的資本への投資の重要性(特に若年層の教育)。
- 国内資金動員の潜在力:
- 税の設計向上により、歳入を「新興市場国では対GDP比で最大5%」、「低所得国では最大9%」増やせる可能性(IMFの研究)。
2. 国際協調への投資
- 気候と貿易は国際協調が不可欠な例。
- 債務問題:
- 低所得国の半数以上が過剰債務かそのリスクに直面。
- 新興市場国の5分の1がデフォルト同然のスプレッドに直面。
- 「共通枠組み」は依然遅いが成果の兆し。
- G20議長国インドとIMF、世界銀行による「グローバルソブリン債ラウンドテーブル(GSDR)」設置が債権者・債務国の協議場を提供。
- 国際金融セーフティネット:
- IMFは中心的役割を担うべきであり、過去3年間における「無保険の国のための保険者」としての役割が際立った。
- 実績と規模(パンデミック以降の対応):
- 約「1兆ドル」の流動性と資金を提供。
- 「6,500億ドル」の特別引出権(SDR)配分。
- 「96か国」に対する「3,200億ドル」の融資(その中に低所得国「56か国」含む)。
- 「強靭性・持続可能性トラスト(RST)」の立ち上げにより、IMF史上初めて脆弱な低・中所得国に長期低金利資金を提供。運用開始から1年で現在「11か国」が恩恵を受けている。
- 貧困削減・成長トラスト(PRGT)と新設のRSTを通じて、これまでに約「1,000億ドル」の新規融資を実行。
- 提案・優先強化点:
- IMFの恒久的なクォータ資源を増強し、資金バッファーが小さい加盟国を支援する能力を強化すること。
- PRGTが最も貧しい加盟国向けにゼロ金利融資を提供可能にする利子補給金を補充すること。
- IMFのガバナンス構造の適応:加盟国と世界経済の変化をより良く代表するための継続的作業。例として、アフリカに第3の理事会議席を割り当てる可能性を歓迎。
6. 終わりに(組織・協力への言及)
- IMFの力の源泉は190か国の加盟国からの信頼。
- 職員・マネジメント・理事会・世界銀行とのパートナーシップへの謝意。
- IMFが今後も機動性と実効性を維持するための連携と努力の継続。
- 文化的締めくくりとして、マラフーンの一節を引用し、マラケシュが次の世代のチャンスへの扉を開くことを確信。
出典: 2023年年次総会における専務理事本会議演説(2023年10月13日、IMFコミュニケーション局)