目的加盟国は、IMF融資プログラムを完了した後、融資後評価(PFA)の対象となる場合があります。加盟国の中期的な健全性に関するリスクを特定することと、IMFのバランスシートへのリスクを早期に認識することが目的です。

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目的

IMF融資プログラムを完了した国 が 経済・金融の健全性を維持したうえで、IMFの資金を返済して他の加盟国が利用できるようにします。必要である場合、IMF職員はマクロ経済の不均衡を是正するための政策措置について助言します。

基準

概して、プログラム終了後もIMFへの返済残高が高い全加盟国が対象となります。

IMFに対する返済残高が以下のしきい値のいずれかを超えた場合、IMF専務理事が 理事会にPFAを推奨します。

  • 一般資金勘定(GRA)、貧困削減成長信託(PRGT)、または双方からの融資に関して返済残高がクォータの200%。
  • GRAからの融資に関して返済残高が15億SDR。
  • PRGTからの融資に関して返済残高が3億8,000万SDR、かつIMFとのプログラムが終わっている。

場合によっては、国が上記の基準に達してもPFAは必要ありません。後継の融資取極か 、 PCIPSISMPが 6か月以内に承認されると予想される場合、または加盟国の政策と対外収支が十分に強力でありPFAが正当化できないと判断された場合です。

一方、返済残高が上記のしきい値を下回っている場合でも、PFAが必要になる場合があります。これは、経済状況の展開によって健全な対外ポジションへの進展が危うくなる場合です。

タイミング

融資プログラムの最後のレビュー時に、国の返済残高が指定されたしきい値のいずれかを超えると予想され、後に続くプログラムが想定されていない場合、IMF理事会がPFAの実施を決めます。ただし理事会は、融資プログラムの期間中または終了後、いつでもPFAを決定することができ、終了後の場合は通常、時間の経過に関する承認を得るために理事会へ提示されます。

期間

IMFに対する返済残高が該当するしきい値を下回るまで続きます。

IMF理事会は、強力な政策が実施され、対外ポジションが健全であれば、残高がしきい値を下回る前であっても、PFAの中止に同意することができます。

プロセス

各国は、IMFの政策助言サイクルよりも頻繁にIMFとの正式な協議を行い、マクロ経済政策と構造政策のほか、国の対外ポジションの健全性やIMFへの返済能力に影響を与えるリスクに焦点を当てます。通常、12か月間に一度、単独のPFAスタッフレポートが理事会に提出されます。

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更新は 2023年4月でした