戦争は食料危機を煽る
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- Authors: ANDREW STANLEY
- Published: June 30, 2022
概要
- 紛争、新型コロナウイルス、気候変動という3つの危機が重なり、飢餓という別の危機が発生している。
- 食料価格は2021年に23%上昇し、数年間続いていた価格の比較的安定した時期が終わった。
- 2022年2月下旬にロシアがウクライナに侵攻したことで、小麦やその他の主食の世界最大の輸出国である両国からの商品の流れが混乱し、価格を史上最高値に押し上げた。
要因とメカニズム
- 気候変動:干ばつ、洪水、高温、山火事などが増加し、世界の農業地域の多くが生産の脅威にさらされている。
- パンデミック:サプライチェーンの混乱が継続している。
- 戦争の直接的影響:
- ウクライナの黒海の港での活動停滞、畑の手入れ不能、ロシアの輸出能力制限。
- 両国の世界輸出に占める割合:小麦が4分の1、大麦とトウモロコシが5分の1、ひまわり油が半分超。
- 両国の輸出は世界で取引されるすべてのカロリーの約8分の1を占める。
- 肥料供給への影響:
- 肥料はエネルギー価格上昇のためすでに値上がりしていた。
- ロシアとウクライナはカリを基とする肥料の大生産国であり、戦争によりコストが高騰している。
- 天然ガス価格も戦争のために急騰し、肥料生産コストのさらなる上昇要因となっている。
- これらの要因の組合せにより、食料価格は「来年まで高止まりする可能性が高い」。
影響と主要統計
- 食料価格:2021年に23%上昇。
- 世界輸出シェア(両国の占める割合):
- 小麦:4分の1
- 大麦とトウモロコシ:5分の1
- ひまわり油:半分超
- 世界で取引されるすべてのカロリーの約8分の1が両国の輸出に由来
- 輸出規制:国際食料政策研究所によると、これまでに24か国近くが輸出規制を導入。
- 栄養不足水準(長期的ニーズを満たせない人の数):数年間ほとんど変化しなかった後、2020年に約1億1,800万人増。
- 急性飢餓(短期的ニーズを満たせない人の数):昨年、4,000万人近く増加した。
- 2021年には24か国で1億3,900万人が食料危機の水準、またはそれより悪い水準に陥っている。
- ロシアのウクライナ侵攻により、追加で何百万人もの人が飢餓状態に陥るリスクが増加している。
保護主義と政策上の懸念
- 多くの国が穀物や食用油の出荷を停止しており、これはおそらく社会不安への懸念への対応である。
- 輸出規制などの保護主義は、食料価格高騰と供給不安を悪化させ、世界の飢餓見通しを暗くしている。
見通しと結論
- 戦争は食料の生産・出荷に直接的な混乱をもたらすだけでなく、肥料供給と天然ガス価格を通じて世界の食料生産を減少させる。
- 肥料不足や高コストは収穫量の減少や生産コストの上昇を招き、食料価格は短期的に高止まりする可能性が高い。
- これらの要因の組合せにより、世界の飢餓の見通しは暗い。
出典: ファイナンス&ディベロップメント、アンドリュー・スタンレー、2022年6月
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- 戦争は食料危機を煽る;ファイナンス&ディベロップメント;2022年6月号