IMFはコロナウイルス対策支援のために500億ドルの融資を用意
IMF News, March 5, 2020
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- Published: March 5, 2020
概要
- 国際通貨基金(IMF)は、支援を求める可能性のある低所得国・新興市場国のために、速やかな支払いが可能な緊急融資制度の下で、約500億ドルの融資を用意。
- うち100億ドルは、ラピッド・クレジット・ファシリティ(RCF)を通じて、最も貧しい加盟国向けに無利子の融資として用意。
既知の事実
- IMF加盟国の3分の1以上が直接影響を受けている。
- やがて事態が沈静化することはわかっているが、どれだけ早く沈静化するかは不明。
- 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は需要と供給の両面で重要な要素に影響する特異なショックである。
経済への影響(主要論点・シナリオ)
- 供給側の混乱要因:
- 感染者と死者による労働力喪失。
- 封じ込め努力による移動制限。
- サプライチェーン制限。
- 融資引き締めによる事業コスト増加。
- 需要側の下押し要因:
- 不確実性の高まり。
- 予防的行動の増加や封じ込め措置。
- 金融コスト増加による支出能力の低下。
- 波及効果は国境を越えて広がる。
- 経済損失の配分(これまでの経験に基づく見積もり):
- 約3分の1が人命の喪失、職場の閉鎖、検疫などの直接的コスト。
- 残り3分の2が消費者心理の冷え込み、企業活動の収縮、金融市場のタイト化などの間接的コスト。
- いかなる場合でも、2020年の世界経済成長率は昨年のレベルを下回る見込み。下回る程度と持続期間は感染拡大と対策の適時性・有効性に依存。
加盟国レベルでの政策対応(優先事項・推奨)
- 最優先事項(財政):
- 最前線の医療関連支出を確保して人々の健康と安心を守り、病人を看護し、ウイルスの感染拡大を減速させること。
- 医療用品の生産確保と需給バランスの維持。
- 2番目の優先事項(マクロ金融政策):
- 需給ショックに対処するために、経済的影響を短期化し軽減する「悔いの残らない措置」を講じる。
- 措置は適切なタイミングで、最も深刻な影響を受ける産業・企業・世帯に対象を絞ること。
- 需要が全般的に落ち込む場合は、追加の政策対応で需要を下支えし、十分な信用供給を確保。
- 3番目の優先事項(金融安定性):
- 金融安定性リスクを相殺するために十分な流動性の供給が必要。
- 国際的連携:
- 医療体制や危機対応能力が弱い国々のために、需給回復を加速させる国際的連携メカニズムが必要。
IMFの支援措置(資金とツール)
- IMFの融資力:
- IMFは合計で約1兆ドルの融資力を有している。
- 低所得国向け:
- 最大で100億ドル(適格加盟国クォータの50%)の緊急融資があり、迅速に提供可能で、完全なIMF融資プログラムの設定なしに利用可能。
- 新興市場国向け:
- ラピッド・ファイナンシング・インストルメント(RFI)を通じて、約400億ドルの緊急融資を提供可能。
- 大災害抑制・救済基金(CCRT):
- 適格加盟国を対象に、支払期限がきた対IMF債務を救済するための贈与を一括提供可能。
- 2014年のエボラウイルス流行時に有効性を示した。
- 10億ドルを超える資金が必要となる可能性がある中で、提供可能額はわずか2億ドル強であり、CCRTは現在資金不足の状態。
- IMF専務理事は、この融資制度に完全な資金補充を確実に行うよう加盟国に支援を求めた。
要点のまとめ(IMFからのメッセージ)
- IMFは加盟国、とりわけ最も脆弱な国々の支援に全力を尽くす所存である。
- IMFは支援のためのツールを有している。
- IMFはパートナー機関と緊密に連携している。
出典: クリスタリナ・ゲオルギエバ IMF専務理事の冒頭発言 – 2020年3月4日 (IMFコミュニケーション局)