国際通貨基金(IMF)理事会 次期IMF専務理事の選出プロセスを開始

2019年7月26日

「理事会は、次期専務理事の選出プロセスについて、近年の選出プロセス同様に、能力に基づき、透明かつ開かれたプロセスを採択したことを本日発表する。世界金融制度の中心にあるIMFを専務理事として導く上で必要となる世界的な地位を得ている候補者が専務理事にふさわしい点を重要視していると理事会は強調した」

「総務と理事が個々の候補者を指名できる。過去の慣例どおり、合意による決定を目指す」

「理事会は選出プロセスの2019年10月4日までの完了を目指している」

理事会が承認した決定の概要は次のとおりである。

1. 専務理事にふさわしい候補者は、幹部として経済政策決定に携わった優れた実績を有する人物である。また、卓越した職歴を有し、国際組織を導く上で必要な管理能力と外交能力を発揮できることが示され、IMF加盟国のいずれかの国籍を有するものとする。IMF職員を統括するとともに理事会の議長として、質が高く、多様で、ひたむきに働く職員に対して業務上の戦略ビジョンを提示することになる。また、職務上の責任を果たす上で指示を仰ぐことになる理事会との協力を通じてなど、重要な政策課題・制度課題について合意を形成することでIMFの目標に向けて前進しようという強い意志を持っている。IMFとその多様な加盟国が直面する政策上の課題についての理解が示されている必要がある。多国間協力を理解し、多国間協力にかける強い思いを持っている。また、客観的で公平である能力が示されていなければならない。また、効果的なコミュニケーションを行う能力を持っている。

2. 専務理事候補は、指名受付期間(2019年7月29日午前12時01分~2019年9月6日午後11時59分、ワシントンDC時間)内に、IMFの総務か理事によって指名される。指名はすべて、IMF秘書局に伝えられ、IMF秘書局は各候補者に立候補の意思を確認する。候補者の氏名は、指名受付期間終了まで非公開とされる。

3. 指名受付期間の終了時に、秘書局は理事会に対し、立候補の意思が確認できた候補者の氏名を公開する。候補者数が3名を超えた場合は、理事会は、最終候補者が3名に絞られるまで、その氏名を非公開とし、候補者の検討時に地理的条件によって候補者が優先されることはない。最終候補者を絞り込むプロセスは、 IMFの加重投票制を考慮しつつ、理事からの支持がどの候補者に対して最も多く示されるかに応じて進められ、理事会に候補者が開示されてから7日以内に完了することを目標に行われる。多数決によって最終候補者リストを採択することも可能ではあるが、理事会は合意に基づく採択を目標とする。最終候補者のリストは、IMFにより公開される。

4. 理事会は、ワシントンDCにおいて、最終候補者(候補者が4人に満たなかった場合は候補者全員)と面談を行う。次いで、理事会が候補者の資質について協議し、次期専務理事を選出する。多数決によって専務理事を選出することも可能ではあるが、理事会は合意に基づく選出を目指す。2019年10月4日までに選出プロセスを完了させることを目標とする。

 

専務理事の選出プロセスに関するファクトシート

https://www.imf.org/en/About/Factsheets/Managing-Director-Selection-Process

専務理事の選出に関するQ&A

https://www.imf.org/en/About/Factsheets/Managing-Director-Selection-Process/qandas

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