IMFと資金洗浄・テロ資金供与対策
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- Published: February 7, 2023
IMFが資金洗浄・テロ資金供与を懸念する理由
- 国際通貨基金(IMF)は、資金洗浄(マネーロンダリング)、テロ資金供与、拡散金融(核・化学・生物兵器のための資金・金融サービス供与)およびこれらに関連する金融部門や経済一般に有害な犯罪が及ぼす影響を懸念している。
- こうした犯罪は、各国の不安定性を高め、法や秩序、統治、規制の実効性、国外からの投資、国際資本フローが損なわれる可能性がある。
- 一国での資金洗浄やテロ資金供与の活動は国境を越えて深刻な悪影響を及ぼし得て、その影響は世界的に広がる可能性がある。
- 規制が弱い国や統治が効果的でない国は、資金洗浄やテロ資金供与を行う者にとって特に魅力的であり、犯罪者は国際金融制度の複雑性や国家間の法律の差異、国際決済のスピードを悪用して犯罪行為を隠匿しようとする。
IMFの取り組みと歴史的経緯
- IMFはこれら分野で何十年もの経験を積んできた。
- 2000年に資金洗浄対策の取り組みを拡大した。
- 2001年9月11日のテロ攻撃の後、テロ資金供与対策を資金洗浄対策の一環として組み入れた。
- 2004年にIMF理事会の合意により、資金洗浄・テロ資金供与対策分野についての評価と能力開発がIMFの通常業務の一角を占めることになった。
- 2018年には、IMFの方針を再検討する5年ごとの見直しサイクルの一環として、IMF理事会が機関の資金洗浄・テロ資金供与対策戦略を審議し、今後の取り組みに関して戦略的方向性を提示した。
- 前回の更新は 2023年2月であった。
IMFの業務への組み込みと活動領域
- IMFの国別サーベイランス(政策監視)プログラムは、資金洗浄・テロ資金供与対策の国際基準と照らし合わせて各国の遵守状況を評価し、取り組みが不十分な点については各国による対策のためのプログラム設計を支援する。
- 資金洗浄・テロ資金供与対策は、金融セクター評価プログラム(FSAP)や一部の融資プログラムへの導入、加盟国との評価・能力開発にも組み込まれている。
- 仮想通貨、金融テクノロジー(フィンテック)、イスラム金融、腐敗の代償と抑制戦略、不正な資金フロー、コルレス銀行関係の解消といった重要動向の影響について、IMFは金融健全性の観点から分析を行っている。
- IMFは資金洗浄対策(AML)とテロ資金供与対策(CFT)に関する取り組みを説明するビデオ(英語版)を提供している。
能力開発と基金
- IMFはドナー国の協力を得て2009年に資金洗浄・テロ資金供与対策(AML/CFT)基金を立ち上げ、同分野での能力開発の資金を提供している。
- 同基金は、テーマ別基金と呼ばれる一連のトピック別基金の第一陣として設けられた。
国際的な制度と役割分担
- 資金洗浄・テロ資金供与対策の国際基準策定に対する主たる責任は、政府間機関であるマネーロンダリングに関する金融活動作業部会(FATF)が負っている。
- FATFはIMFや世界銀行、国際連合、FATF型地域体(FSRBs)と緊密に協力している。
- FATFは、刑事司法制度、金融部門、一部の非金融企業・職業、透明性、国際協力の仕組みといった分野を網羅する勧告を提言しており、これら勧告に対する各国の遵守状況をFSRBsやIMF、世界銀行と連携してモニタリングしている。
References