政策行動によって多くのG20諸国で成長における前進が促進され得る
IMF Blog, November 24, 2025
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- Authors: Nicolas Fernandez-Arias, Shushanik Hakobyan
- Published: November 24, 2025
要旨と現状認識
- 2009年に開催されたG20ピッツバーグ・サミット以降、G20の「力強く、持続可能で、均衡のとれた包摂的な成長」という目標に向けた前進は勢いがない。
- G20諸国は複数のショックを乗り越え強靭性を示してきたものの、中期的な成長見通しは緩やかに減速し、世界金融危機以降で最も低い2.9%となっている。
- 公的債務は昨年、対GDP比102%という記録的な水準にまで上昇した。
- 過剰な対外不均衡が再び拡大している。
- 明るい兆候として、世界の経済生産高の約85%を占めるG20に向けたIMFの最新の年次報告書は、過去1年間で見られた明るい展開を指摘している。
成長の分野別の進展
- IMFの国別チームの調査結果では、多くのG20諸国がより力強い成長に向けて進捗を遂げた。新興市場国の半数以上が含まれる。
- ドイツなど一部のケースでは、財政規則の改革が追い風となり成長が勢いづいた。
- インフレ率の低下と財政再建の取り組みにより、大半の先進国と半分のEU加盟国において、成長の持続可能性が向上している。
- ただし、以下の領域では過去1年間の進歩は限定的である。
- 「均衡のとれた成長」:ひとつの部門や外需へますます依存するなど、内外の不均衡が蓄積する状況の回避がG20全体で難しくなっている。中国と米国では、経常収支の拡大を理由として対外不均衡がやや悪化した。
- 「包摂的成長」:経済がすべての人に恩恵をもたらすという観点での改善はわずかであった。G20先進国と、2023年に加盟したアフリカ連合でこの傾向が顕著だった。
政策の重要性と優先課題
- 短期的な不確実性と多数の逆風を背景に、強固で持続可能で均衡のとれた包摂的な成長を今後数年間で実現する見通しは厳しい。
- 重要な要素は「スマートな財政政策」である。各国政府は増大する支出ニーズを満たしつつ、債務増加を抑制するために財政バッファーを再構築する必要がある。
- 国内のリバランスとより力強い成長を促進するために、抜本的な経済改革が必要であるが、これらの構造改革は国によって異なる。
- IMFの国別チームが特定した、経済成長への影響が最も大きい措置の上位には以下が一貫して挙げられている:
- 財政政策の改善
- ビジネス規制の改善
- 労働市場制度の改革
- アフリカ連合加盟国にとっては、ガバナンスの基盤の改善と財政改革が最も大きな利益をもたらし得る。
協調行動の効果とシミュレーション結果
- G20諸国が協調して行動することで得られる利益はかなりのものとなると見込まれている。
- シミュレーションによると、特定された最も影響の大きい構造改革を、推奨されるマクロ経済政策と合わせて実施することにより、今後10年間でG20全体の成長率を累積で約7%ポイント押し上げることができる。これは新興市場国に最大の利益をもたらす。
- 財政余地が限られている国においては、こうした構造改革と推奨されている財政調整の影響が合わさって、債務負担が5年以内に対GDP比で8%ポイント以上減少する可能性がある。
- 協調した改革努力は経常収支の縮小に資することで国内の不均衡是正も支え、主要な黒字国と赤字国の双方で経常収支が大幅に改善し得る。
出典: IMF ブログ記事(日本語ページ)
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